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平成 28 年度卒業証書・学位記授与式学長式辞

2017/03/21法人

 卒業生、修了生の皆さん、本日はおめでとうございます。

 平成 29 年3月18日、新見公立大学 看護学部看護学科 59 名、助産学専攻科 6名、大学院看護学研究科 5 名、ならびに新見公立短期大学 幼児教育学科 55 名、地域福士学科 35 名の卒業式、修了式を、ここに挙行できますことは、私共にとりまして大いなる喜びであります。大学を代表いたしまして、卒業生、修了生の皆さん、ならびにご列席のご家族の皆様に、心からのお祝いを申し上げます。また、ご多用中にもかかわりませず、ご臨席を賜りました、ご来賓の皆様に厚く御礼を申し上げます。

 豊かな自然に恵まれています新見では、四季おりおりの変化を明瞭に捉えることができます。今年の冬は、雪も多く、とても寒かったのですが、本学学報の名前でもあります阿哲マンサクが、2月末からリボン状の小さな黄色い花を咲かせて春の訪れを知らせてくれました。そして、まもなく、皆さんが、かつて夢と希望を膨らませて初めて本学の門をくぐった桜の季節となります。金蛍の飛び交う夏から、紅葉の秋、雪景色の冬へと季節はめぐりましたが、私たち教職員は、皆さんの人生の最も大切な時期に、この新見の地で時間を共有できたことを「誇り」に思っています。少子高齢化と人口減少に係る諸々の課題に直面する人口3万人の中山間地域にあります新見市を学びのキャンパスとして、立派に成長し、成果を挙げてくれました卒業生・修了生一人ひとりを「誇り」に思うと同時に、心から感謝致しております。有難うございました。

 いよいよ本学で身につけた知識・技能と磨かれた人間力を社会の現場で生かす時が来ました。自ら考え、自らを律しながら、社会で活躍する専門職人材として大きく羽ばたいてください。皆さんが職業とする看護、保育、介護など人と係る専門職には、現場での実践を通して学び、その知識・技能と人間力を磨き続けることが求められます。生涯に亘って学び続けることはたやすいことではありませんが、やりがいや生きがいに繋がるかけがえのない専門職を極めることになります。本学で身につけた「課題解決能力」や「自己教育力」がきっと力を発揮するはずです。これからの10年後20年後には、人工知能(AI)やロボット技術の進化など「第4次産業革命」により、現在ある多くの職業が代替されると言われています。しかし、人間力を基盤とする皆さんの仕事の重要性はむしろ高まっていくことでしょう。逆に、AI やロボット技術と ICT を積極的に活用して多職種との連携に努めてください。

 本学も、課題先進地域にある地の利と教育研究資源を生かし、「健やかなこどもの成長、心の豊かさの向上、高齢者の健康寿命の延伸」を実現する「地域を拓く健康科学」を体系的に研究、教育する特色のある公立大学の構築に向けて進んでいきます。2週間後、平成 29 年4月1日より、看護学部は健康科学部に名称を変更し、以後、看護学、幼児教育学、地域福祉学、それぞれの学びを深め、連携を高め、中山間地域に位置する日本を代表する公立大学として、社会から支持され、声援を送られる持続可能な大学の構築を目指していきます。新しい健康科学部では、未だ、未完成のままである日本の中山間地域の地域包括ケアモデルを検証して全国に発信するとともに、本日、本学を巣立つ皆さんと一緒に卒後・生涯教育の学びの場を提供する仕組みを考えていきたいと思っています。大学の「真価」は、本学を巣立っていく皆さんが看護、保育、介護という人の生活基盤を支える分野で、本学での学びを生かし、光り輝いて活躍されることにあります。皆さん一人ひとりが、これからの人生において、それぞれの夢に向かって挑戦し、それらの夢の実現を通して社会に貢献されることを期待しています。

 夢の実現に関連して、私から皆さんに餞のメッセージを送ります。

 まず、皆さんの卒業アルバムに、『明日(あした)に向けて夢を紡ぐ』という表題をつけさせていただきました。『誠実さは縦糸、人間愛は横糸、個性の糸を織り込んで、明日に向けて夢を紡ぐ人生を歩んでください』という意味です。本学、開学以来の基本理念であります「誠実、夢、人間愛」をベースに、一人ひとりの個性が花開くことに期待を込めました。「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者、つまり、環境の変化に適応できるものである。」とは、進化論のダーウィンの言葉です。夢の実現に向けては、猪突猛進するだけではなく、時に立ち止まり、フレキシブルでしなやかな対応が必要となることもあります。しかし、最も大切なことは、夢を持ち続けることです。自分の夢が夢でなくなるのは、自分自身が諦めたときだけです。「夢は諦めない限り、夢であり続ける」をモットーに、『明日に向けて夢を紡きつづける力』を身につけてください。

 夢に向かうことが苦しいと思ったとき、立ちはだかる壁に遭遇したとき、雪の日、雨の日、真夏の炎天下の日に息が切れて、キツかった大学の坂道の急勾配を思い出して下さい。坂の上にあった青春の時間、友との交友、今日少し潤んだ眼差しでいる教職員との笑顔の思い出が、もう一度挑戦する勇気をきっと与えてくれると思います。

 皆さんのこれからの輝かしい人生を祈りつつ、卒業、修了に際しての心からの祝辞とさせていただきます。おめでとうございます。

平成 29 年 3 月 18 日
新見公立大学・公立短期大学学長 公文 裕巳