生活文化を視点にした介護福祉士養成教育

平成20年度文部科学省教育GPに選定されました

生活文化を視点にした介護福祉士養成教育
~地域住民と学生による相互支援活動を通して~

質の高い大学教育推進プログラム (教育GP※)とは
平成20年度より開始された新しいGPです。各大学等のポリシーの明確化とPDCAサイクルの確立など組織的運用により教育の質向上に向けた様々な取組を支援するとともに、広く社会に情報提供を実施するもので、従来の「特色ある大学教育支援プログラム」と「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」が発展的に統合されたものです。
※Good Practice

取組の概要と具体的な目的

本取組は、【地域文化演習と発表会】【伝統文化行事への参加】【相互ボランティア活動】【学生の自主企画・運営講演会】の4つの地域活性化活動を通して、学生と地域の間に発生する相互作用全体を相互支援活動とする。この地域教育力を活用した相互作用関係介護福祉の価値とし、その関係における高齢者等の対象者(以下、利用者)の喜びを自らの喜びにできる「利用者と共に喜びを分かち合える介護福祉士」を養成する取組である。

地域文化の理解を通して、
(1)幅広い利用者理解・生活理解ができる
(2)コミュニケーション能力向上
(3)利用者の喜びを引き出す実践力
(4)介護福祉実践の喜びを実感させる

看護学科の教育目標

取組の実施体制

この取組の実施体制は図に示す通りである。生活文化関連科目や介護技術関連の科目における授業での学習を、相互支援活動の実践に活かせるよう配置している。また、地域文化演習発表会、地域伝統文化行事への参加は学科行事として全学生・全教員が参加する。学生の自主企画・運営の講演会は学生の実行委員会と学科行事として支援する。相互ボランティア活動は、活動内容に応じて、生活文化、社会福祉、介護福祉の各領域教員からなる実施チームを作り支援する。

評価体制

この取組は、科目終了時に行う授業評価などの学生による評価に基づき、学内に設置している教育評価委員会において評価を行う。また本取組独自に、学外から教育学の教員、介護福祉士養成施設の介護教員、介護保険施設の職員、地域住民および本学科の教員からなる「GP評価委員会」を設立する。評価は平成21年9月に中間評価、平成22年度末に行い、取組における目的の達成度と課題を明確化し、次年度の取組に反映させ、より有効な取組となるよう継続的に発展させていくものである。

選定の理由

本取組には、学生による地域文化の理解を通しての介護利用者の理解や、利用者の喜びを引き出す実践力の養成、コミュニケーション能力の向上などが目的として設定されており、地域で活動する学生と地域の人々との間に発生する「相互作用関係」を介護福祉の価値と認識させ、学生の地域伝統行事やボランティア活動などへの積極的参加をうながすものでもある。プログラムは短期大学における教育と地域教育力の連携を学生の目線で分かりやすく設定しており、実現性の高い取り組みとして評価できる。また、教育上のニーズと地域のニーズが合致している点でも興味深く、結果が出れば他教育機関にも影響を及ぼすものと期待できる。取り組み学科である地域福祉学科は教育目標と教育体制が明確に連結しており、教育の質の点検にも意欲的である。したがって本取り組みも実践の反省が充分にフィードバックされつつ行われるものと期待できる。ただし、地域文化関係科目のさらなる充実や、取組に参加する学生を増やす工夫など、細部において改善が望まれる部分もある。実施に当たっては、これらのことに対応しつつ着実に成果をあげるよう期待したい。